どれくらいの費用が定年後に掛かるのか

シニア世代のキャリアプラン【定年後の仕事探し】

定年後に掛かる費用

定年後に掛かる費用

どれくらい掛かるのか

定年後に掛かる費用について、具体的に紹介します。「退職金や年金があるから大丈夫」と軽く考えてはいけません。まず、60歳まで生きた場合の残りの平均寿命は、男性で約24年、女性で約29年です。その上で、夫婦で必要な定年後の生活費は月で約27万円といわれています。
例えば、旦那様が会社員で勤続約40年、奥様が専業主婦、年金が月24万円の夫婦だとします。定年後に必要な費用ですが、単純計算で「月の生活費27万円×奥様の平均寿命29年=約9,400万円」です。旦那様が先に亡くなった場合でも、葬儀などの費用を考えると生活費はそこまで変わらないでしょう。その上で年金額ですが、旦那様が亡くなった場合は遺族厚生年金が受給できるので、平均寿命を考慮すると合計で約6,300万円になります。必要となる費用から年金額を差し引くと「9,400万円-6,300万円=3,100万円」です。つまり、何かしらの手段で3,100万円の費用を補填しなければなりません。

費用を補填する方法

補填する方法の1つとして、退職金を貯金するという手があります。退職金は職場の規模などによって異なりますが、1,000万円以上は定年後の費用として貯金しておきたいところです。
もう1つの方法として挙げられるのが、再雇用制度を利用して働き続けるパターンです。60歳~64歳までの平均年収は男性で479万円、女性で228万円です。これから掛かる費用を考えると、定年後も働いて貯金に回す必要があるでしょう。
そして最後に、再就職先を探すという方法です。企業の雇用形態は様々で、正社員だけでなく有期雇用の契約社員や嘱託社員として働く人も少なくありません。70歳定年制度や、そもそも定年を設けていない企業もあります。定年が近い世代は転職が難しいと思われがちですが、活躍できる場所は数多く用意されています。場合によっては、年収が上がるかもしれません。転職の際には今までのキャリアを棚卸しする必要があります。そこであらためて人生設計を考える機会を得られる点もメリットといえます。

働ける環境に身を置こう

今や「人生100年時代」といわれるようになりました。定年後の費用は予想以上に必要です。これからさらに医療は発展し、寿命が延びていくことが予想されます。定年後も安心して暮らしていくために、できる限り貯金をしておきましょう。そのためには働ける環境に身を置く必要があります。
定年後の人生設計を考える際は、必然的にお金とキャリアに向き合うことになります。退職金や再雇用で費用を補填することに不安があるなら、転職という選択肢がカギになるでしょう。豊かな暮らしを手に入れるために、新しい仕事に挑戦するのも1つの方法です。

定年後に働きたい方へ